福知山線脱線 歴代3社長 想定外? 予見不能? 無罪主張! こらあ! [社会]
福知山線脱線 歴代3社長 想定外? 予見不能? 無罪主張! こらあ!
「定時運行の為お降りのお客様は予めドア周辺に移動願います。」
これはあの2005年の脱線事故の直前、JR神戸線での車内アナウンスだ。
「走行中の列車内をお年寄りを移動させるのか!ご無体な!」
車内アナウンスを聞いて違和感を感じたことを昨日のやうに覚えている。
(阪急平野を突っ切る福知山線青色と×事故現場)
西宮北口に囲まれた地域。
その中を突っ切る形で兵庫県側を走るJR宝塚線(福知山線)。
国鉄時代は西宮・宝塚市民はもとより、伊丹市民も見向きもしなかった。
阪急がストのとき始めてJR伊丹駅を利用した客の感想
「ええ!単線!」
「ええ!木造駅舎!」
「ええ!ディーゼルカー!」
時代が30年坂戻った感覚にとらわれたものだ。
それがJRになってから上層部はJR神戸線、京都線、宝塚線と名前を変え露骨に阪急に挑戦しだした。
スピード・価格競争に 乗りだしたのである。
人民の為ならまだ許そう。しかし今被告きゃつらに
冒頭社内アナウンスに象徴されるやうに乗客のじょの字も無い。
彼らにあるのは
対株主
対JR東日本へのライバル心 のみだ。
たとえば人民が大阪から京都にJRで行こうとすれば運賃は
540円
ところが京都駅の東隣の山科駅まで行くと
840円!
JRは私鉄との競合路線は正規より低く設定し、その差額をそれ以外の運賃に転嫁してる。(上記の場合は大阪ー京都と京都ー山科を別々に買うと710円ですむ!)
つまり値下げ分を企業努力もせずに地方の乗客の犠牲の上に成り立っている都心価格競争なのだ。
私鉄は料金で勝ててもどんなにがんばっても勝てない点がある。それは
スピード
たとえば阪急で言えば宝塚も梅田も河原町も終着駅だ。
阪急大阪梅田駅
朝のラッシュ時駅に電車が居れば他の列車は入構できず待機しなければならない。それは高速のトンネル前渋滞のやうに全路線に影響を与える。
その点JRは大阪も宝塚も京都も通過点だ。
そして案外忘れられているが私鉄とJRの速度競争で決定的な点。
JRは複線
実はこの差が一番大きい。
なぜなら私鉄は特急(阪急宝塚線は急行)も普通も同じレールを走るので追い越せない!
ところがJRは普通列車を走行中に追い越せるのだ。
戦前は軍需輸送、戦後の一時期は貨物輸送が主な収入源だった国鉄が残した唯一の良い遺産のお陰だ。
しかし・・・
JR宝塚線に関しては決定的弱点があった。
東海道本線に合流する部分(今脱線地点)の急カーブ
しかもご丁寧に被告JR西日本はそのカーブを付け替えさらに急にした!
東海道(JR神戸線-京都線)ドル箱新快速ダイヤ死守(尼崎駅での定時合流死守)
事故運転手は尼崎でドル箱新快速が待っている。しかも伊丹駅でオーバーランして時間をロス、二回目オーバーランで恐怖の日勤 教育が待っている。
その二重のプレッシャーはこの若い運転手にはどれだけのしかかっただらう。
「立ったまま死んでいました。」
そして当該急カーブにはATS検知器が設置されていなかった!
想定スピード以上で通過すれば自動的に列車のスピードをダウンさせる優れもの。ライバル阪急にはあの新幹線と同じATSを全線でつけてある。(更に阪急は踏み切りを無理にわたれば直前列車は自動ブレーキがかかる。)おまけに直線は新幹線と同じ長尺鉄路を使用、継ぎ目のゴットンゴットンが無い!
この
私鉄とのスピード競争における定時運行至上主義
日勤教育
ATSの未設置(安全投資をスピード投資に振り分け)
を当時の経営陣が
「知りませんでした。」
では済まされないのである。
ましてや事故当時の技術屋の山崎鉄道本部長をその後社長に祭り上げ、脱線事故の被告人身御供にして自分たちは涼しい顔をする当時の経営陣の破廉恥さ。
恥知らずが!!!!
事故当時経営陣が特別抗告で再起訴され最初に述べた主張が
「事故は予見できず無罪です。」
恥知らず!
人の命を預かる運輸業界人としてのモラルのひとかけらもない破廉恥さ。
明治時代からの私鉄との速度競争
戦前軍事物資優先ダイヤ
戦後の貨物輸送全盛
JR後のなりふり構わぬスピード価格競争
JRの歴史には
「乗客の安全」という言葉・思想は無い。